アラ還な私の毎日

還暦間近な働く母ちゃんの毎日です。

お産は病気ではありません!

私が働いているクリニックのクチコミを時々見るんですが、先日も残念なクチコミがありました。
書き込んだのは妊婦さんのご主人でした。


「予定日近い奥さんが陣発したようで、お腹が痛いと言い出した。
そこで、夜中に電話をかけた。
『お産が進んできていがるかもしれないから、来てください』と言われたので来院した。
到着して診察・検査をしたが、『すぐにお産にならないから、一旦帰宅しましょう。』となり、帰された。
その日の午後にまた妻がお腹が痛くなったからクリニックに行き、入院となった。
本人は夜中の時点で入院したかったし、家族も入院させたかったのに、帰宅させられたことに腹が立った!こんな施設はお薦めしません。」との内容でした。


破水はしていないと書かれてましたが、初産婦か経産婦かも書かれていないし、陣痛間隔や内診所見、無痛分娩か自然分娩かについても書かれてません。
このようなことは、うちのクリニックだけの話ではありません。
来院時の血圧や児心音などなんの問題もなく、子宮口があまり開大していなければ、自宅で様子を見るのは普通のことです。
基礎疾患のない産婦なら、分娩は病気ではありません。
自宅でゆっくり入浴し、リラックスして過ごすこともお産を進めるには大切です。
この方の奥さんの場合、帰宅したから分娩が進んだ可能性もあります。
一緒にいる家族としては、痛がっている奥さんの姿を見ているのはしんどいかもね。
でも、そこで腰をさすったりして励ましてあげて欲しいんですよ、助産師としては!


これだけ情報がたくさんある世の中なのに、こんな風にいまだ出産について思っている人がいるのが、残念でした。

出産という大きな出来事に立ち向かっているのは、旦那さんじゃないですよ。
お母さんと、お腹の赤ちゃんですよ。
お忘れなく!